生活上の注意点1 of 脊髄外科ジャーナル



脊髄外科を新たな観点から見直していきたいと考えています



背骨に異常がある方の生活上の注意点について

1)姿勢を正しくする:猫背は良くありません.
2)呼吸に意識を向ける:腹式呼吸が大切です.
3)適度な運動を行う:姿勢良くしっかりと手を振って歩行することが最も良い運動と思います.1日5000歩を目標とすると良いと思います.
4)体を冷やさない:体が冷えると脊髄も冷えて硬くなります.硬くなると少しの衝撃でも響くようになります.逆に,暖まっていると脊髄がゆるんで衝撃が緩和されやすくなります.
4−1)冷たい飲み物を飲まない:体を冷やさないためには,外からの保温に気をつけるばかりでなく飲み物の温度にも気を配る必要があります.
4−2)体幹の筋肉,特に腸腰筋などのインナーマッスルを鍛えると基礎代謝量を増加させ,体の中から暖めていきます.
5)細胞膜は主に脂肪酸から構成されますが,飽和脂肪酸の含有量が増加すると硬くなります.逆に不飽和脂肪酸の含有量が増加すると柔らかくなり,脊髄が圧迫されても症状が発生しにくくなります.魚の脂肪には不飽和脂肪酸が多く含まれます.
6)背骨のS字状の形状を保つには,就寝時に首枕と腰枕をそれぞれ頸椎の前弯と腰椎の前弯のサポートに使用すると,背骨のS字状の形状の維持に役立ち,症状の改善につながります.